不動産賃貸の初期費用でかかる「仲介手数料」とは?相場を解説します。

 

こんにちは、シロです。

 

現役で不動産の賃貸仲介営業をしながらブログ執筆をしています。

→何故ブログを始めようと思ったかはこちら 【不動産営業の本音】ブログ執筆で暴露します。

 

・賃貸物件を契約するときの「仲介手数料」ってなに?
・相場はどれぐらいなの?
・交渉はできるのか?

 

こんな疑問にお答えします。

 

物件を契約するときに払う初期費用のうちの「仲介手数料」って知っていますか?

 

これって初めて賃貸を契約する方にとっては「誰に対して、何のために、いくら払うか」分かりませんよね。

 

仲介手数料は法律で上限が決まっており、相場もあるので今回は仲介手数料について解説したいと思います。

 

少しでも初期費用を抑えるための「交渉方法」についてもご紹介しますのでぜひ、記事を最後までご覧ください。

 

【結論】

  • 仲介手数料とは物件を紹介した不動産屋(仲介業者等)に支払うお金
  • 相場は家賃の0.5ヵ月分~1ヵ月分(税別)
  • 比較的、交渉はしやすいです。

 

では、詳しく解説していきます。

 

1.仲介手数料は物件を紹介した不動産屋(仲介業者等)に支払うお金

仲介手数料とは、不動産の仲介をした業者に契約成立の報酬として支払うお金です。

 

不動産屋が「物件の紹介、案内、契約手続き」をした対価としてもらうお金ですね。

 

他にも不動産屋は、物件を紹介するに当たって

  • 資料の作成
  • 空室確認
  • 鍵の段取り
  • 室内設備の確認
  • 条件交渉
  • 契約書類のチェック
  • 重要事項説明

 

などなど、多岐に渡って仕事をしています。

 

上記のように家主とお客さんの仲介をして、契約を取りまとめた報酬が仲介手数料です。

 

シロ
ちなみに仲介手数料は契約する前にキャンセルになれば支払う必要はないです。

 

あくまで「契約成立の報酬」ですからね。

 

2.相場は家賃の0.5ヵ月分~1ヵ月分(税別)

 

最近では「仲介手数料ゼロ円」といった不動産屋も広告でよく見ますね。

 

一般的には家賃の0.5ヵ月~1ヵ月(税別)が多いかな~とは思います。

 

国土交通省の「令和3年度 住宅市場動向調査 報告書」にも仲介手数料を1ヵ月支払ったのが約70%になっていますね。

令和3年度 住宅市場動向調査 報告書(228ページです。)

 

ちなみに法律的には下記のようになっています。(条文は長いので参考程度に見てください。)

 

参考

第四 貸借の媒介に関する報酬の額

宅地建物取引業者が宅地又は建物の貸借の媒介に関して依頼者の双方から受けることのできる報酬の額(当該媒介に係る消費税等相当額を含む。以下この規定において同じ。)の合計額は、当該宅地又は建物の借賃(当該貸借に係る消費税等相当額を含まないものとし、当該媒介が使用貸借に係るものである場合においては、当該宅地又は建物の通常の借賃をいう。以下同じ。)の一月分の一・一倍に相当する金額以内とする。この場合において、居住の用に供する建物の賃貸借の媒介に関して依頼者の一方から受けることのできる報酬の額は、当該媒介の依頼を受けるに当たつて当該依頼者の承諾を得ている場合を除き、借賃の一月分の〇・五五倍に相当する金額以内とする。

国土交通省告示第四百九十三号

 

不動産業者はこういった国土交通大臣の告示や宅建業法をルールとして営業しています。

 

上記は条文になるので読みにくいと思いますが簡単に言いますと、

 

貸主と借主の両方から受け取る仲介手数料は合わせて賃料の1ヵ月+税以内

・ただし、「お客さんの承諾」があれば賃料の1ヶ月+税を受け取ることができる

 

という風に解釈できます。

 

なので、仲介手数料を家賃の0.5ヵ月~1ヵ月(税別)にしている不動産屋が多いんですよね。

 

2-1.仲介手数料の計算方法

 

仲介手数料の計算は「家賃」の何カ月分+消費税で計算します。

 

シロ
管理費(共益費)は計算に含みませんので安心してください。

 

例えば、家賃6万円の物件の場合、

 

仲介手数料0.5ヵ月のお店

6万円×0.5×1.1(消費税)=3.3万円

 

仲介手数料1ヵ月のお店

6万円×1×1.1(消費税)=6.6万円

 

こんな感じ。

 

簡単に計算するなら、家賃×0.55(1.1)で大丈夫ですよ!

 

 

3.仲介手数料が不要なケース

 

仲介手数料が不要なケースは下記の2点です。

 

仲介手数料が不要なケース

  • 仲介手数料無料で募集されている物件の契約
  • 家主との直接契約

 

それぞれ詳しく説明していきますね。

 

3-1.仲介手数料無料で募集されている物件の契約

 

 

ただ、これにはからくりがあるんです。

 

仲介手数料はかかるんだけども契約優先の為、あえて請求しないというのが実際のところなんですよ。

 

シロ
まぁお客さんにとっては、理由はどうであれ仲介手数料は不要ですけどね。

 

もう少し具体的な解説については下記の記事をどうぞ。

仲介手数料をなぜ無料にできるのか?デメリットあります。

 

3-2.家主との直接契約

 

家主との直接契約であれば「宅建業法」が適用されないので、仲介手数料は不要になります。

 

直接契約であれば、そもそも仲介する者が存在しませんからね。

 

シロ
ただ下記の理由から、家主との直接契約の機会はあんまりないと思います。

 

直接契約の機会があまりない理由

  • 個人の家主は不動産屋を通してほしいと言われる可能性大
  • お客さんが来店しやすい賃貸の不動産屋は貸主の可能性が低い

 

やはり個人家主の場合は不動産屋を通して契約した方が、何かとトラブルも起きにくいですからね。

 

また集客力の高いアパマンショップ、ホームメイト、エイブルなどは仲介専門なので貸主ではない可能性が高いです。

 

このように仲介手数料が不要のケースはわりと限られるので、次で「交渉方法」について解説します。

 

4.交渉方法

 

先ず、お客さんに理解してほしいのは交渉は「交渉」であって「お願い」ではないということです。

 

「交渉」するということは相手方とwinwinの関係にならないといけません。

 

では、あなたは相手になにを提供できるでしょうか?

 

こういった考え方をすると自ずとどういった交渉方法がいいか見えてくると思います。

 

例えば「安くしてほしい。」と言う場合に

ポイント

・ここの店で(あなたが)紹介してくれた物件で決めるから~

・今日、案内してくれた物件を検討して明日には必ず返事するから~

・内見をしなくていいので~

・不動産屋の他サービス(ネット、引越業者など)も合わせて申し込むから~

・知人を紹介してここで決めてもらうようにするから、知人の分も合わせて割引してほしい。

 

要は不動産屋や担当営業も得をしつつ、こちらも安くしてもらうように提案する感じです。

 

シロ
僕もこんな感じに言われると、ついつい安くしちゃいますね。(笑)

 

仲介手数料は不動産屋に直接交渉できるので値下げ交渉はしやすい方だと思いますよ。

 

もう少し詳しい交渉方法や家賃、礼金の交渉方法についても下記の記事で紹介しているので気になる方はどうぞ。

仲介手数料の交渉方法!注意点やタイミングについて解説します。

【超簡単】家賃の値下げ交渉の相場や言い方、タイミングを解説します。

初期費用でかかる礼金の交渉方法、タイミングを解説します。

 

 

5.まとめ

 

賃貸の仲介手数料について解説しましたが、いかがだったでしょうか?

 

・仲介手数料とは物件を紹介した不動産屋(仲介業者等)に支払うお金

・相場は家賃の0.5ヵ月分~1ヵ月分(税別)

・比較的、交渉はしやすいです。

 

仲介手数料がなにか分かったところで次は初期費用ですよね。

 

初期費用については賃貸契約で入金のタイミング【賃貸契約の流れ】を徹底解説でご紹介していますので良ければご参照くださいませ。

 

家賃10万円で仲介手数料1ヵ月なら税込みで、11万円の仲介手数料になりますが正直、これ高いですよねー

 

半月分でも家賃10万円なら税込みで、5.5万円ですからね。

 

シロ
正直すんなり決めてくれるお客さんなら、そこまでの仕事はしてないです。笑(とか言ったら他の業者さんに怒られるかもですが。。。)

 

まぁ、あくまで個人的に仕事内容(1で説明したやつ)では3万円~4万円ぐらいが妥当かなーって思いますかね。

 

ということで今回はこれぐらいにします。

 

ではでは~

 

 

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